床暖房にローソファーではなく「脚付ソファー」がおすすめな理由

「床暖房」は、足元だけでなく部屋全体を暖めることや、耐久性に優れることなど、理想的な住環境をつくることが可能です。また「床暖房」は床材の下層に設置するため、こたつやストーブなどのように室内空間を狭めることがありません。したがって、家具やインテリアなど好みのものを配置して楽しむことも可能になります。

ただし床暖房面にローソファーを置くことは避ける必要があります。なぜなら、ローソファーを置くことで、「床暖房」の機能を十分に発揮できない可能性があるからです。

この記事では、床暖房にローソファーを置いてはいけない理由や、脚付きソファーをおすすめする理由について解説していきます。

床暖房の上にローソファーがNGな理由

ローソファー

床暖房面にローソファーを置いてはいけない理由は、周辺に悪い影響を及ぼすことがあるためです。考えられる悪い影響は以下の3点になります。

  • 暖房効果を阻害
  • 床材への悪影響
  • ローソファーの劣化

暖房効果を阻害

床暖房には、「輻射(ふくしゃ)」による熱伝導で部屋全体を暖めるといった特有の暖房機能があります。

熱の伝わり方には、「伝導」「対流」「輻射」の3種類があり、床暖房は遠赤外線を利用した「輻射」による暖房方法であることが大きな特徴です「輻射」によって伝わる熱は、空間を移動し物体に到達することで熱を発生させます。つまり「輻射」によって熱を伝える床暖房には、室内全体を暖める効果があります。

ローソファーは床面を広範囲で覆ってしまいますが、覆われた部分は遠赤外線による「輻射」効果を期待することができません。そうなると暖房効率は低下し、ムダを生じることに。

またローソファーだけでなく、カーペットやラグなども同様に暖房効果を損ねる原因になるため注意が必要です。

参考:床暖房にラグ・カーペットは必要?敷かないことをおすすめする理由

床材への影響

床暖房面にローソファーを設置すると、床面とローソファーの間には熱がこもる原因になります。

床仕上げ材がフローリングの場合、熱がこもった状態が長く続くと変色やジョイント部の隙間、反りなどが発生することがあります。とくに著しい変形などは、張り替えを検討しなければいけない場合もあるでしょう。

しかし、床暖房の床仕上げ材は接着剤を使って強力に張り合わせていることも多く、フローリングだけを剥離することは非常に難しい作業になります。場合によっては、床材の剥離作業で床暖房を破損させてしまう可能性もあり、そうなると張り替えはフローリングだけでは済まなくなります。

ローソファーへの影響

熱がこもることでローソファー内部のウレタンも長時間に渡って加熱されます。

ウレタンは、高温の環境が長く続くと劣化が促進する原因になり、硬化するなどの症状が現れることがあります。

またカーペットなども裏面の素材によっては熱に弱いものもあり、傷む可能性があるため注意しておきましょう。

脚付ソファーがおすすめな理由

脚付ソファー

床暖房製品の多くは、取扱いの注意としてカーペットやラグ、脚のないソファーなど放熱を妨げるものを置かないよう促しています。

またソファーやベッドを設置する場合は、床面と設置物の底面を離すことを推奨しており、おもに5cm以上としている場合が多くなります。その他にも脚付きソファーをおすすめする理由が2つあります。

  • 光熱費のムダを軽減する
  • フローリング損傷のリスクを防止する

光熱費のムダを軽減する

ローソファーやカーペットなどは、床面を覆いかぶせてしまい熱の放射を妨げ暖房効率を低下させます。

暖房効率が低下するとエネルギーロスが生じるため、光熱費のムダにつながります。

一方、脚付きソファーを設置した場合、床暖房特有の輻射熱による暖房効果を薄めることはありません。輻射によって、床暖房の熱は壁や天井へと伝わり、またその反射で部屋全体を効率よく暖めます。室内は温度ムラが少なくなるため、設定温度を低くしていても快適性が高くなります。

脚付きのソファーは、熱の放射を妨げることによるエネルギーロスを防ぎ、その結果として光熱費のムダを軽減することになるわけです。

フローリング損傷のリスクを防止する

ローソファーやカーペットなどは、熱がこもることでフローリング損傷の原因になります。

フローリングの損傷は、見た目の印象も悪く、場合によってはつまずきなど歩行性の問題が発生することもあるでしょう。

フローリングは、こまめな掃除やワックスがけなどお手入れをすることで、長く美しい状態を維持できます。しかし著しい劣化や損傷があると、張り替えをしないといけない場合もあります。

床暖房の耐用年数は30年以上と非常に長持ちすることが大きな特徴ですが、床材を張り替えるときに床暖房まで傷めると同時に張り替えなければいけないリスクも伴うでしょう。ムダなコストを発生させないためにも、フローリングの損傷リスクのあるローソファーは避け、脚付きソファーの設置をおすすめいたします。

床暖房に適したソファ選びのコツ

ここからは床暖房に適したソファー選びのポイントをご紹介いたします。おもなポイントは以下3点です。

  • 床暖房の範囲を把握しておく
  • 脚付きソファーを採用する
  • 動線に配慮する

床暖房の範囲を把握しておく

床暖房は床の全面に敷設することはなく、全体のおよそ60~70%程度になることが一般的です。とくに室内の中心部分に敷設することが多くなるため、家具を配置することが多い壁際などは床暖房が設置されることはあまりありません。

したがってソファーを設置することで熱がこもることが不安であれば、床暖房が敷設されていない場所に配置することをおすすめします。床暖房は、足元はもちろん部屋全体を暖める効果があるため、壁際にいてもその恩恵を十分に受けられるでしょう。

脚付きソファーを採用する

部屋の中心に近い場所へソファーを設置したい場合、必ず脚付きのソファーを採用するようにしましょう。

床暖房の取扱説明書などで推奨する高さを確認したうえで、適合するソファーを選ばなければいけません。

動線に配慮する

ソファーに限ったことではありませんが、動線に配慮して設置位置を検討することが重要になります。

動線を妨げる位置にソファーや家具、家電などがあると、移動にムダが生じることで家事効率は低下し、ストレスの原因にもなるでしょう。

まとめ

床暖房を採用している場合は、リスクのあるローソファーの設置は避けなければいけません。

床暖房が持つ、快適性の高い暖房効果を十分に発揮するためにも、脚付きソファーを選びましょう。